一章 フェアリーテイル・ディテクティブ

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「おいしい……」 「ふふっ、当然かな」  青年は自分のことのように、うれしそうに笑った。  その笑顔を見て、帆影は面映ゆい気持ちになる。と同時に、やはり、昔出会った神様のことを思い起こされた。 (どうも初めて会った気がしないな……もしかして──いやでも、この人、年齢は俺とそんなに変わらないように見える。あのときの神様は、俺よりずっと大人だった。あ、いや、本当に神様なら、年はとらないのか?)  考えれば考えるほど、混乱する。  駄目だ分からない──と、いったん思考を中断したとき、帆影は青年にお茶のお礼を言っていなかったことを思い出した。
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