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「あ、あの! ありがとう、おいしかった」
「どういたしまして。今さらだけど、お前、名前は何ていうの?」
「も、本宮帆影」
「帆影ね、いい名前じゃないか。俺は、ピート・フェアリーテイル・ディテクティブ」
「ピート──フェアリーテイル、ディテクティブ?」
「ピートと呼んでくれて差し支えないよ、帆影」
カウンターテーブルにゆったりと頬杖をつき、彼──ピートは、唇で優雅に弧を描いた。
「童話探偵──それが俺の仕事。行方知れずの登場人物捜しなら、おまかせを」
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