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女の子は帆影を見上げ、誰こいつ、と言いたげな顔をする。
(な、なんか俺、邪魔ものだと思われてる?)
帆影は、女の子の持つ小憎らしい雰囲気に、若干の苦手意識を覚えた。
「いらっしゃいませ」
反対にピートは、隙のない、完璧な微笑みを少女に向けた。
少女は、外人の美青年に驚いて目を見開いた。すぐに、ぎゅっと眉根を寄せる。あまりに人間離れした彼の美貌に警戒したらしい。
「お兄さん、このお店の人?」
「そうだよ。ちなみに、そこにいるフードのお兄さんはただのお客様だから、無視してくれて大丈夫」
「ふーん、そう。ねえ──ちなみにあなた、人間?」
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