猿犬キジ夫と彼らの未来

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 そう、太郎さんが帰って来た。太郎さんだけ、帰って来た。紛れもなくあの中身は銀鬼では無く人間だ。太郎さんは、キジ夫さんが先程持っていた短剣を腰に着けている。1度銀鬼に乗っ取られた太郎さんは、鬼の気迫と力を持っていた。 一瞬焦りを見せた鬼王は、早く倒さないとまずいと考えたのかエネルギーを貯めて、鬼王獄炎砲を放とうとする。 急いで小鬼がピストルで鬼王の腱を撃ち抜くが、鬼王は動じずに耐えてしまった。後衛はビビって私の手当てをしている者以外サボり状態、現戦力は恐らく私より太郎さんの方が強い。もうどうにでもなれ! そう思った私は太郎さんの元へ走り出す。血は止まらない。そして鬼王は貯め終わり鬼王獄炎砲を放った。太郎さんは防御で耐えようとしているが、触れれば終わりなので防御なんてまるで意味が無い。なら私が今するべきことはただ1つ、私が代わりに消されることだ。 太郎さんに鬼王獄炎砲が直撃する直前、私は太郎さんを撥ね飛ばすことに成功した。
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