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[キジ夫]
「こんな大量の鬼相手に勝てる奴がこの鬼ヶ島にいるのか。」
キジ夫さんも感心する強さの人がいるなら心強い。そうして中心の塔に着いたのだが、塔の前に1体の子鬼がじっと立っていた。子鬼はこちらに振り向くと、特に襲いかかってくる様子も見せずこっちに来いと言っているような素振りをしている。それにつられて塔を登ると、1人の社員が銀鬼と戦っていた。
社員の動きが鈍くなってきている、だがやられそうな気配は見せない。そういえばあの子鬼はどこへ行ったのだろうか。
そう考えているうちに、キジ夫さんは大剣を構えて銀鬼に斬りかかろうとしていた。戦っていた社員がふらついた時にすかさずキジ夫さんがカバーに入る。キジ夫さんと社員がアイコンタクトを取り、社員が俺のもとに倒れ込む。体力が限界に近づいてきていたんだろう。
戦いに目を移すと、激しい大剣と金棒のぶつかり合いが起きている。そして両者が大きく振りかぶり、さらに大きな衝突が起きた。その時、キジ夫さんの大剣が欠けて、キジ夫さんの装着していた軽鎧に軽く刺さった。少し苦しそうな顔をしている。ただ攻撃を与えられたのはキジ夫さんだけでなく、銀鬼の足は縺れて躓いていた。
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