光へ

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 あぁ、光。  私は、光を見ている。  眼前に見える、月よりも明るく輝く眩しい紫色の光。それは、私たちの幸福な未来である。  また私たちの一つが、光に向かって飛ぶ。火花が散り、その躰は地へと堕ちていくが、そんなのを目で追う者などいない。  私は、私たちは、光を見ている。  今の私たちにはあの光へ飛び込むことのみが幸福であり、それ以外に考えるべき事柄など何一つとして存在しないのだ。  私は目の前の光、一切の暗闇も寄せ付けない純粋で眩しい光に向かい、両翼をぐわんと羽ばたかせる。  何もかもを捨てて。一心不乱に。  ただ光だけを目指して、思い切り夜風を切る。ああ、私はかつてこんなにも快い飛行をしたことがあっただろうか。  この瞬間。私は、自分こそがこの世のあらゆる生命体の中で最も幸せな個体であると、そう確信する――  幸せを享受し、私の躰には許容できる何十倍何百倍もの電流が流れ、私は地に堕ちた。
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