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「ただいま。あれ、誰か来てた?」
私が洗っているお客様用のティーカップを見て冬馬が言った。
「たまにはお客様用のも使わないとなって冬馬の分も用意してたんだけど、思ったより遅かったから片付けちゃった」
「そっか、ごめん」
「ジム混んでた?」
「うん、まぁほどほどに」
彼がどこへ行ってたか知っているのに、意地悪なことを聞いてしまった。
本当にジムだったらどれだけ良かったか。
涙で滲んで冬馬の顔が見れない。
「英玲奈、どうした?」
冬馬の心配そうな声が聞こえる。
私どうしたらいいんだろう。
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