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「本当にごめん。ようやく幸せにしてやれると思ったのに」
抱きしめられて温もりを感じると、何だか寂しくなった。
長い一日だった。
亜美さんが来て、冬馬が私に隠れて何してるか知って冬馬も知らないことを聞かされて。
「しばらく二人で会うときは外で会おう。決着がついたら今度こそ結婚しようね」
そう言って眠りにつくことにした。
話し合いで済めばいいけど、おそらく裁判になるだろう。
金銭的に余裕のある彼女が雇う弁護士はきっと有能で、華さんが折れない限り離婚は難しいんじゃないかと思った。
裁判で華さんが同性愛者で夫婦間に性行為がなかったことはこちらにとって有利になるんだろうか?
眠れなくて目を閉じたまま色んなことを考える。
冬馬も寝てないことは気配で分かったけど、私たちは何も話さず朝がきた。
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