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ふと可愛いまるい掛け時計を見ると、時間はあっという間に正午になっていた。
途端にお腹がぐうぐうと鳴る。
ぼくは作りかけの外套を置くと、お昼ごはんを買いに外へ出た。
来た道とは反対の道を歩いていく。黄色いすべり台の小さな公園の先に、赤いレンガ造りのパン屋さんがある。ここのパンはぼくの大好物だ。仕事の日は殆どこのパン屋さんでお昼ごはんを買っている。
カランコロンと鳥の形のドアベルを鳴らしながらドアを開けると、パンの芳ばしい香りが漂ってきた。
綺麗な金髪の女の人と同じ金髪だけど太っちょの女の人がにこやかに迎えてくれる。笑顔がそっくりだ。
ぼくはずらりと並んだパンを見渡した。しばらく悩んでから、結局いつものバケットにハムとチーズが挟まったサンドウィッチとくるみパンを買うことにする。
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