砂糖と魔石

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「えっ、と……魔石を使う魔道具って、つまりは魔石の魔力で動くんでしょう? だったら、その魔力でミリアムの魔法みたいに、てんさいやこんにゅく芋を育てられるんじゃって……思ったんだけど」 そこまで言ったところで、恵理はかつてロッコが魔石を採取出来なくなったことを思い出した。たとえ使えたとしても、無限ではないのなら買うのは心許ない。それなら、どうするべきだろうか。 「……使い切った魔石に、改めて魔力って込められないの、かしら?」 魔法の使い方はアレンから習ったが、魔石については電池の代わりくらいのふんわりした知識しかない。だから恵理としては、携帯電話の充電くらいのイメージだった。 けれど、ミリアムがカッと灰色の目を見開いたところを見ると――どうやら、そういう単純な話ではないらしい。
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