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おじさんは驚きました。
同じ町の話をしているのに、どの話も同じにならなかったのです。
ふと新しい話を思い出したり、あちこちの笑い声や呟きがコーラスになったり、そういえばと浮かび上がった誰かの話を聞いたりするからでした。
おじさんは驚きました。
分けあったぽかぽかは減らなかったのです。
話すたびにふくらんで、みんなからもらって、どんどん、どんどん増えていきました。
そうしておじさんは、もとの町に戻ってきました。
ぱんぱんのリュックを背おって、両手にも荷物をかかえたおじさんに、子どもたちはかけよりました。大人たちは少しおどろいた顔をして、遠くから見ています。
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