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「わあぁ、おねえちゃん、おねえちゃん。このおはなし、わたしとおんなじだよ!あ、でもわたしには、おねえちゃんがいるから、ちがうね。」
少女は誰もいない空間に、一人話し続ける。
「おはなしのおんなのこ、ずっとひとりなんだってぇ。おねえちゃんがいてよかったぁ。ひとりはわたしいやだから。」
少女は、知らない。
少女は、気づかない。
たった一人の、無垢な少女は、今日も夢を見ている──。
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