扉の向こう

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トントン 誰かが優しく扉を叩く音がする。 今日は晴れている。 でも、いつまた雨が降るかわからない。 屈折した光を室内に洩らす扉の窓硝子は、そこに誰がいるかを教えてはくれない。 どちらにしても、私は扉を開けない。 だって、外が安全とは限らないもの。
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