扉の向こう

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トントントン 誰かが優しく扉を叩く音がする。 今日は雷が鳴っている。 扉の窓硝子からは、断続的に稲光が光り、視界を奪う。 大地を揺るがす恐ろしい音に紛れて、 また誰かが優しく扉を叩く音がする。 もう、こんな時に一体誰なんだろう。 もう、私はここから出ないと決めたのに。
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