第八章 『またたきに』
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「一紗ちゃんも元気だったかな?」 ふいにみなみさんに話を振られ、私は慌てて返事をしつつ、言葉に詰まる。 塩瀬さんと一緒に時間を過ごすのが当たり前になって、それがどこかで自分だけだと安心しきっており、ドクドク心拍数が上がってゆく。 「威太君は相変わらず、とても素敵ね。惹かれたことを思い出しています」 ──これはきっと、独占欲だ。
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