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『エピローグ』
~塩瀬 威太~
付き合い始めても中々距離が縮まらないのは、やはり自分たちの性格だった。
大人ぶっていたってドキドキしているのに、それが顔に出にくいのは得なのか損なのか。
クリスマスイブ、金曜日。
眼前に迫った青砥さんの唇に、ふっと自分の唇を重ねる。
「わざわざ家に来てもらって、ありがとうございます」
「いやこっちこそ、今日仕事なのに会ってくれてありがとう」
青砥さんの自宅を出た所に停めた車内で、用意していた包みを渡す。
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