2人が本棚に入れています
本棚に追加
「ふわぁぁ、っ……」
ある少女が目を覚ました。時計の針は5時半を指している。
「──起こすにはまだ早い、か……ちょっと練習してこようかな!」
彼女はそう呟くと、幼稚園児のようにパタパタとせわしなく、短い歩幅でタンスへと向かう。
「あ、あったあった!」
喜びの声を上げると、早速着ていたパジャマを脱ぎ、着替え始めた。
「紐を締めて…帽子はこう被って……」
ブツブツ言いながら着替えている。
「よし!できた!」
彼女はステッキを持った。その姿はまるで魔法使いのようだった。
それもそのはず。だって、彼女は「魔法使い」なのだから───。
最初のコメントを投稿しよう!