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何でわざわざ電話なんて?私の邪魔をするため?
頭の中でぐるぐる回る、たくさんの疑問。
だけど、その時。
「俺、そういうこと言われたら逆に燃えちゃうタイプでさ。ははっ!ハングリー精神が疼くっていうか?闘争心に火を付けられたっていうか」
突然笑い声をあげた五十嵐さんに、思わずビクッと肩が浮いた。
ちらっと横目で隣を見ると、不敵な笑みを浮かべた五十嵐さんの顔が同時にこちらを向く。
「あいつのことは、ずっと弟みたいに可愛いがってきてたんだけど。最近は俺に色々と意見するようになってきてさ。偉そうに説教じみた真似をしてくるところも気に入らないし、尚更七香ちゃんに近付きたくなったんだよね」
…はい?
ミサキのことが気に入らないから、私に近付きたくなった?
私への好意は?
今聞いた限りでは、一切そんなものは感じられなかった。
つまり五十嵐さんは、ミサキへの当てつけで…私に接近しようとしているってこと?
今の言い方だと、そういうこと…だよね?
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