好機到来

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「保育士さんなんだ?意外だな」 少し驚いた表情を見せた五十嵐社長に、うつむき気味に苦笑する。 意外…か。 その言葉の裏にはどんな意味が? 保育士がどうしてこんな場に?とか? 自分とは違う世界の人間だな、とか? 何故かそう思われたような気がして話を広げられずにいた。 だけど、その直後。 「こんなに綺麗な保育士さんがいるなら俺もちびっ子に戻りたいよ」 「…えっ?」 「初恋とかさ。絶対七香先生だ!って言ってた気がするもん」 五十嵐社長のその言葉で俯いていた顔がパッと上がった。 「お世辞でも、嬉しいです」 「いや、本当だって。またゆっくり話聞かせてよ。名刺渡しておくから、良かったら食事でも行きましょう」 まさかの、好機到来!? 「ありがとうございます!ぜ、是非!また連絡させてもらいます」 「本当?俺、結構本気で待ってるかもよ?」 「します、絶対に」 脈、あり寄りのあり? 本気で待ってる、なんて…ありだよね?
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