藍の物語

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そして私は、小説を自由に書いて投稿できるサイトを見つけたのです。 最初はどの様に操作すれば、打ちたい文字が打てるか分かりませんでした。けれど、キーボードのアルファベットをよく見ながら手探りで触るうちに使い方を徐々に理解し始めました。お腹が空いたことも感じず、時間も忘れては、一心にキーボードをタップします。 9歳の私は夢中で物語を綴ったのです。 足音が聞こえました。はっと振り向くと帰宅したお父様が背後に立ってたのです。 謝罪や弁解をする間も無く、お父様に右頰を強く()たれ、私は椅子から転げ落ちました。 初めてお父様に暴力を振るわれた衝撃。愕然とする私をお父様はひしと抱きしめました。 「何故、約束を破ったんだ。アイ。 僕はこんなにも君を愛しているのに…!」
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