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高2の秋。 私は道路で立ち往生しているヒロ君家の子猫(ちぃ)を見た。 ちぃを助けようとした時、「結っ!」と私の名を叫ぶ声と共に物凄い勢いで誰かに突き飛ばされた。 目覚めたら、私は病院のベットの上にいた。 軽く頭を打ち足を骨折した私は暫くの間、検査と治療を兼ねて入院することになった。 私を助けたのはヒロ君と知った時には、彼のお通夜もお葬式も四十九日さえ終わってしまっていた。 生きる屍となった私に、この街は重過ぎた。この街にいてはいけない、と家族全員で生まれ育った街から離れた。 そして、6年。 漸く前を向き始めた私に、叔母が彼の法事の連絡をくれたのだ。
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