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ある日の昼休み
生物の授業を担当する小椋先生は、中年太りで汗っかき。もぞもぞと黒板へ話しかけるような時間が過ぎていく。
小声で雑談している生徒も多いし、漫画を読んでるやつもいる。
女子の割合が少しだけ高い文系クラスにおいて、小椋先生の授業はまったく人気がない。
「まぁ、そんなことなので興味のある人は生物室へどうぞ。だいたい開いていますので。私は隣の準備室にいますから声をかけて下さい。」
小椋先生は毎回授業終わりに決まった言葉を残して、さっさと教室を出て行く。
俺が初めて生物室へ足を運んだのは、熱帯魚の産卵と子育てについての話題が授業終わりの言葉に加わった日の、昼休みだった。
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