夏祭りの場所に逃げた少年は。

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人は欲望の塊だ。 自分可愛さに他人を傷つける、他人を蹴落とす。 その能力で頂点に立つものが、スクールカーストでも、人との関わり合いのことでも、大体のことでは上位を取る。 そしてその他の人もその人間に倣っていく。 その現状に麻痺し、人間全体がそうなっている。 そうなら、異質なものがあれば攻撃するのは当たり前。 そうなら、気に入らないのなら攻撃するのは当たり前。 ボクもその現状に麻痺してる。 当たり前だと思って、反撃するのをあきらめてる。 昔は、いじめはダメだとか、暴力はダメだとかボクは言っていた。 でも、周りの人間は異質なもの、気に入らないものと思ったのだろう。 それから、ボクへのいじめは始まった。 いじめられる事に慣れて、心は廃れている。 なにも感じていないのではないかと思わせるほどの表情を見せる、ボク。 その淡々さが、いまの現状を生んでいるのだとも思う。 だから、より嫌なことをさせられるのだろう。 苦しいし、痛いし、悲しいし。 我慢するのは楽じゃない、でも我慢しなくちゃいけない。
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