Humming Note

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 橋の終わりに差し掛かるあたりで女の子とすれ違った。  彼の待ち合わせのお相手は彼女かしら。だったら告白の返事は完全にOKね。水色のストライプのワンピースをはためかせ、小走りに急ぐ彼女は恋する乙女の顔をしていた。  私には私の、今の幸せがあるように。  この橋で、もしかしたらまた幸せが生まれるかもしれないわね。  私のように幸せになってね。と、勝手に彼らの未来を思い描く。私の悪い癖。  夕日に照らされた橋の真ん中で、私の予想どおりの場面がまるでドラマのように再現されているのを願い、私は彼と彼女の抱擁を一目(ひとめ)見たいのを我慢して、振り向かずに橋を渡り切った。 おわり
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