アルテッツァて福島へ

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アルテッツァて福島へ

まだアルテッツァに乗っていた頃、アタシの某SNSでfriendになっていた70代の老紳士橋本さん。 癌で余命半年と言われたが記録更新し10年頑張ってた。退院しては孫(幼稚園)2人を連れて温泉旅行するのが楽しみで、後は歌舞伎やら舞台を見に行くのが楽しみな人。 アタシが良く言ってたのは『毎日同じでは無いということ、同じなようで違うから1日1日を大切に生きる。明日が当たり前のように、来ると思うな』なのだが、橋本さんが肺炎で入院していた頃……なんだか投稿が沈んでいる、会いに行かなきゃ!という衝動にかられた。 それを『彼』に話したら…「行きたいの?ていうか行く気満々でしょ」と笑いながらアルテッツァを走らせてくれた。 泊まる所も決めていないアタシ…病院について受付で名前を言うと住所解らないんだけど……すると受付のおっちゃん「んーホントはダメなんだけど…いいですよ618だから…」と教えてくれた。 橋本さんには、当日お見舞いに行くよとメッセージ飛ばしておいたから待っててくれた。 橋本さんが廊下に出てくるのと、アタシ達がエレベーター降りて歩いているのとバッタり出くわした。 「橋本さん?」 「かっちゃん?」 「歩いていいの?会えて良かった~」 橋本さんは、とても喜んでくれた。お見舞いの品は信州の林檎やお菓子、お見舞いに行ったら橋本さんが「ご飯食べに行こう!ちょっと待ってて外出許可貰ってくるから」 外出許可貰ってきた橋本さんは、そそくさと外出着に、アルテッツァで橋本さんの弟さんが経営してる中華料理の店に案内してくれた。
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