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エピローグ
初めて出会った日のこと
覚えてますか
過ぎ行く日の思い出を
忘れずにいて
あなたが見つめた全てを
感じていたくて
MISIAの歌が懐かしくもあり初めて出会った時のことを思い出させる。
令和二年
年明け早々に迎えに来た『彼』の車に乗り込む
神社に着いて、車から降りるとすかさずカメラバッグを持ってくれる。
ほんの少し先を歩く『彼』
「俺、喪中だからお参りしなくていい…よね?」
「神様にご挨拶だけすればいいぢゃん」
「そっか!そうだよな」
2人して並んで二礼二拍手一礼
星が綺麗だ…アタシのカメラを貸してとそのまま撮り続けてる。
ふと燈籠の灯りが撮りたくなった…
「ん?どこ撮りたいの?」
「燈籠の灯り~ここ!」
「もうちょっと上向かせないとダメなんぢゃん?」
三脚固定してスローシャッターで撮る。
撮り終わるとまたカメラを持ってく『彼』
空を見上げると満天の星
「星が綺麗だねぇあれも撮れたらいいのに」
呟いたらゴソゴソと撮り出した。
「はい!これでどうよ?」
そこには山門と満天の星が写っていた…
「撮れたの?すげぇ!」
「ほら、俺って神だから」
「だぁかぁら、糸へんに氏はいらねぇよって言ってんじゃん」
笑うと左の頬にエクボが出来る『彼』
有難いなぁ…
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