Angel's arrow〈天使の矢〉

☆☆

「日本よかったね」

ソルの声が少し落ち着いてますね。

「でもさ、どうして昨年ダメだったのさ？クリスマス祝ってくれる人こんなにいるのに」

それは私も気になっていたことです。
リシュ、それほど難しい課題でもないよね？

「だってさ、＂矢の力＂がいらない人にはもったいないじゃない」
「矢の力がいらない人？」
「光の色があってて、ちゃんと自分たちで近づける人なら矢はいらないでしょ？それに『幸せになるべき人を幸せに導く』のが課題だから、誰でもいいってわけじゃないよ。私は昨年はそんな人が見つけられなかったんだ。ハルは見つけたけど、その人は二本の矢がいらない状態だった。だからハルの矢だけでよかったんだ。私もそんな人を探そうと思ったけどタイムオーバーした」

ほぉ！リシュそうだったのですね！
君は＂天使の矢＂を大切にしたのですね。

「今年も日本に来たかったんだ。昨年、タイムオーバーしたときに見つけたから」
「えっ？リシュすごいじゃん！もう検討がついているんだね！僕らのターゲット！」
「うん、まあね・・」
「やったあ！じゃあ、楽しもうね。終わったら観光しようね、僕はじめてなんだあ、地球」
「・・・う、うん」

あら、ソルはご機嫌になっちゃいましたね。
でもなんだか、大丈夫？リシュ？