届けと祈ってるの

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「凪?」  僕は名前を呼ばれて、自分がうつむいていたことに気付き顔を上げる。 「どうしたの、その顔」 「何か、変?」 「凪、泣いているよ」  僕は頬に手を当てる。すると、手が濡れた。下を向くと、スケッチブックにも涙が染みこんでいる。黒い丸が、白紙のページに刻まれた。    ◆
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