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「もー、急ぎなさいよ」
「わかってるよ。でもお前もお出掛けの前とか遅いじゃん。言える側じゃないだろう?」
「いいじゃんよ。とにかく行こうよ」
そんないつもの会話。
一見、とても馬鹿馬鹿しく感じることさえも、俺にとっては充実したものだった。
今の俺に信じられるのは、こいつら厳島鞠桃と坂谷糸葉だ。
偽りの友達。俺には洞察力が無いから分からない。ただ、今言えるのは、こいつらなら一生いてもいいかなって、いたいなって思えることだ。だから俺は言う。
「行こうよって」
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