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普段からバスケ部の応援に来てくれていた子達だったため、守は大人気なく悪態をつく。守もどちらかと言えば、中の上といったところでモテる方だ。彼女の1人でもいるぐらいはおかしくないはずだが、軽い性格故に友達止まりということを本人も自覚していた。そこに来たのが結月だ。苦手意識は多少のやっかみも含まれていた。 「一応教師と同じ立場だから、生徒には手出しできないよ。」 断ろうとする結月だが、女子の方も負けてはいない。 「でもぉ、今大学生ですよね?うちの学校でも大学生と付き合ってる子いっぱいいるし、なんならコーチが終わってからの予約?みたいなぁ〜。」 「私の仕事が終わった後は君たちが忙しいでしょ、受験生?」 なおも引き下がる女子達のアピールに守が「これが肉食…!」などと感心していると、結月がそれまでのニコニコとした表情を崩しため息をついた。 「あのさ…いい加減にしてくれる?わざわざ丁寧に断ってやってるのに何回も何回も……しつこい女は嫌いだし、そもそもガキに興味ない。恋愛するなとは言わないけど、君ら大学舐めてんの? うるさい声援送ってる暇があったら勉強でもしたら?」 結月の豹変ぶりに、結月を好きだったであろう女子は涙を浮かべて走り去ってしまう。友人も「サイテー」とだけ残して後を追う。 結月は2人が去った後を興味がなさそうに一瞥すると、倉庫のほうへ歩き出した。 (まずい……!!このままだと鉢合わせする!!) 守は慌ててその場から逃げ出そうとした。
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