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河原一帯の落とし物を粗方消し終わり最後の一つ、茶色のビンを焼失させたとき――声が響く。
「何をしているんだ!」
来た。ついに来たかこの時が。このおれイグニスに声を掛けた少女は、全身真っ赤な洋服に身を包んだ赤い髪の少女だった。一般人と比べて見た目も雰囲気もまるで違う。間違いなく魔法少女。
「見てわからないのか? 色々燃やして回っているのさ」
「燃やしている? そんなことさせない!」
魔法少女はこのおれイグニスに対して、両手の指を拳銃のような形にして構える。
「その前に、名前を聞こうか魔法少女。総統閣下に貴様を倒した報告をするのに必要だ」
「倒されるつもりはないけど名乗ってあげる。私は魔法少女シューティング☆マイ! あなたの様な怪人から街を守る者だ! ――ついでにあなたの名前も聞いておくわ。わたしの勝利の歴史に刻んであげる!」
「ならば、貴様の敗北の歴史に刻め。おれの名はイグニス! きさまを倒し、悪魔結社サタニアスの大幹部に成る男。獄炎のイグニス!」
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