間食のスルメ

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no side 放課後、極秘の緊急集会。 滅多に使われない、学園の地下室の空き教室にて。 2時間前に決まった集会を周りにバレないように通達し、集まった約20人。 目立って活動することを許されないこの組織は、このように招集して密かに動くのが主である。 定期集会は代表5人が集まり決定事項を他に伝達する、というようなやり方だが、今日は全員出席の過去最大規模の集会で、今の状況が本当に危機的状況だということがわかる。 「急な決定にすぐ来てくれてありがとう。早速本題に入るよ。」 教室の電気もつけず、ぼんやりと表情がわかるくらいの薄暗い中で前に立っている何人かのうち1人が話し始めた。 資料などの紙はない。漏洩を防ぐためだ。 「最近、Aの過度な行動が目立ってきている。被害に遭った人も遭いそうになった人もいると思うけど、今日僕も接触してしまったんだ。」 最後の言葉で周りがざわついた。 「細心の注意を払っていたつもりだった…本当に反省している。」 「仕方ないことです!僕もこの前…」 「俺もです!!」 Aの被害に遭った人たちが次々と喋り始めた。
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