間食のスルメ

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しかも、よりによって風紀委員長である倉間秋人に見つかるなんて。 「ペナルティーが必要だね。」 1番見つかってほしくない人に見つかってしまった。 鼻歌交じりで一人一人の顔を見る倉間。みんながぎゅっと目を瞑って過ぎるのを待った。どんな罰でも受ける覚悟だった。 「まぁ、ここの親衛隊は問題起こしたことないし。そうだなぁ…ペナルティーを受けるのは隊長と副隊長だけでいいよ。」 「っそんな…!」 「てことで、他は早く出ていってー。かいさーん。」 手で追い払う仕草を他の隊員に見せつけた。 隊長と副隊長が心配で動けないでいる皆に、大丈夫だよ、と落ち着いた様子で2人が頷く。 泣きそうになってる人や悔しそうにしている人、それぞれの思いで出て行かざるをえなかった。 「さーて、どうしよっかなー。」 空いてる椅子に腰掛け机に肘をついた。 「委員長が直接来ると思わなかったな。」 「なんだよ、風紀が来る前提みたいなさー。でも今日はいい収穫だったなあ。」 「まさかハギタニ親衛隊の隊長と副隊長がアンタたちだったとはねぇ。」 そう。萩谷悠介の親衛隊は存在しているのだ。
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