間食のスルメ

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萩谷親衛隊の加入希望者は試練を与えられ、厳しい審査の上、合格になる。その確率はほぼないと言える。 そしてこの親衛隊は謎が多い。長と副長が誰なのか。何の活動しているのか。 問題を起こしたことがなく、萩谷本人も自分の親衛隊があることすら知らない。 陰で動く治安部隊だった。 「なーんか変だなあと思ったんだよ。一切情報が入ってこないんだもん。」 倉間は萩谷の存在を知ってから、少し萩谷のことについて調べたことがあった。 そこで親衛隊があることを知ったが、他の親衛隊と比べて情報が極めて少なかった。 外部に秘密を漏らさない団結力がある。 それは萩谷のことを1番に考えているからだ。 「副隊長の購買のオニーサンと、」 邪魔な前髪を後ろに流している東条俊也に指をさし、そのまま目線と共に指を横に動かす。 「隊長は…生徒会の書記クン。」 こりゃ予想外だー!とバンバン机を叩いて笑っていた。 陰でいつも動いていたのは生徒会書記だった。だから融通が利く。 書記は口数は少ないが頭の中ではいろいろなことを想定していた。 本人に親衛隊がバレること、それは絶対に避けたい。 どうすれば口止めができるのか。 「ははっ…あー笑った笑った…いーよ、許してあげる。」 「…は?」 「いやー、オレもさあ。オレ以外のヤツがハギタニさんにちょっかい出すとか、無理なんだよねぇ。」 書記と東条はどうやって倉間を始末しようかと考えてしまった。
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