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「ちょっ、ちょちょ、え?!」
朝に仕込みを始め、そろそろお昼の時間だと慌ただしくなってきた頃。
いきなり俺の格好を見るなり"ちょ"を連発し出した見習いくん。
「えっ、料理長、今日そっちスか…」
「うん。」
白いシャツに黒のベスト。黒の腰に結ぶ無駄に長いエプロンに、パンツ。つま先が尖った革靴、ちょこんと首にある蝶ネクタイ。完璧である。
「はい、これ。着替えて。」
「…な、なんスかこれ。」
「ん?制服。」
君も今日はウェイターさんになってもらうから、と付け加えたら回れ右をしてどこかへ行こうとしていた。
もちろん後ろからがっちり捕まえて従業員用の更衣室へ引き摺り込んだ。
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