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なんとか消されずにいる俺は木戸崎先輩になんで俺を呼んだのかを聞いた。
そしたら庭羽野くんが呼べってうるさかったらしい。
顔を向けると庭羽野くんはムスッとご機嫌ななめだった。
「…起きたら居ないとかありえないんだけど。」
「私は寝るまで、って言いましたよ。」
「普通は起きるまで居るでしょー!!頭すっからかん!!」
「痛っ?!」
想像を遥かに超える強さで胸を叩かれた。
一瞬肺が潰れたかと思った。俺生きてる?大丈夫?
「おいおい悠介を殺すな。」
「っだいたいお前この人を名前で呼ぶ度にドヤ顔すんなよ!腹立つ!」
「あ?八つ当たりか?俺と悠介は特別な関係なんだよ。最初からお前が入る隙はねぇ。」
仲が良さそうで羨ましいな、としばらく眺める。
西村さんといい、皆生徒と話してるんだな。
何分か経ってまだ言い合ってたけど、そろそろ声かけるかぁと手を動かした。
「ふがっ…?!」
「病み上がりに大きい声出すとまた倒れますよ。それと、木戸崎先輩も。保健医なんだから生徒の体調を心配してください。」
「やーい。仕返しされてやんのー。」
二人の間に入って木戸崎先輩の鼻を思いっきりつまんだ。庭羽野くんが言ってる通り、仕返しだ。
重度の匂いフェチな先輩にはけっこうなダメージを受けるだろう。
そのまま庭羽野くんに腹は減ってないかと聞くと目をキラキラさせて大きく頷いた。
よしよし、作ってあげよう。
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