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「・・・あの・・・先輩・・・」
「ん?」
「・・・なんで僕、また縛られてるんですか・・・?」
「この間とは違う体勢だろ?」
「いやそうじゃなくてっっっ!!!」
数秒前、両手を後ろに回すように言われ、言われるがまま回した自分の腕を先輩は掴み、いつの間にか隠し持っていたあの紐で縛り上げたのだ。
「えー、だってこれ、触ったら面白くないゲームだし。」
口を尖らせる先輩・・・今自分が何をしているのか分かってるのかこの人はっ!!
すぐに応じた自分も・・・あー悔しいっ!!!
「もうっ!だからどういうゲームなんですかっ!!」
慣れない拘束に動揺しながら、わずかに残る冷静さで問い詰めた。
先輩は、あの夜の時のように、フフっと笑うと、目の前のテーブルに袋を置いた。
チャックで締められているため、中身を確認することはできない。
「体のどの部位を触っているか当てるゲーム知ってるか?」
二人組でやるゲームで、片方が目隠しをして、もう片方が自分の体の一部を指で触らせて、どこを触ったか当てるやつか。
「・・・え、あの、動画とかにも上がってるやつですか・・・?」
「そうそう。あれっぽいやつやりたいと思って。」
「・・・ん?」
分かったような・・・分からないような・・・
首を捻っていると、先輩がバッグを指差した。
「お前には今から、目隠しをしてもらう。今からこの中に入ってるものでくすぐるから、何でくすぐられているか当てる。ただそれだけだ。」
「はぁ・・・結局僕もくすぐられ・・・えっ!!?」
今・・・何て・・・??
「え、あの・・・目隠しするんですか・・・?」
「当たり前だろ。くすぐられているものを当てるんだから。何か不都合か?」
「あ、いや・・・そういうんじゃなくて・・・その・・・///」
だって・・・目隠ししたら・・・!!
「まぁ とりあえずやってみようって!」
「あっちょっ・・・あっ!!!」
有無を言わさず、自分の視界はバスタオルで遮られた。
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