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「さてと・・・最初は何にしようかなぁー♪」
ゴソゴソと袋をあさる音が聞こえる。
この状況・・・どうやって待てば良いんだろう・・・
後ろ手に縛られたまま、ソファーに座らされている自分は、視界を奪われている。
先輩に見られているのかどうかも分からない。
でももし見てるのであれば・・・体のよじりの一つでもすれば良いのか・・・?でも、下手に動いて先輩に誤解されて、また傷つけてしまったら・・・
頭の中で思考を巡らせても、答えなんて一向に出てこなかった。
「・・・フフッ(笑)」
見えない世界から、先輩の声が聞こえる。
「手、大丈夫か?キツくないか?」
その温かい手が、後ろの結び目をつついた。
「あっっっ!あ・・・大丈夫です・・・///」
優しいのか意地悪なのか・・・どっちなんだこの人は!!
ゆっくりと、ソファーがきしむ音がする。きっと先輩が乗ってきたんだと思った束の間、耳元で声が響く。
「準備はいいか?」
それは、じんわりとした深い声。
「はっ・・・はいっ・・・」
「それじゃあ、30秒間な。」
その声と共に
首筋を何かになぞられる。
「あぁっ・・・」
恥ずかしい声が漏れた。
首筋に当たったソワっとする感覚が上下していく。
「・・・んんんっ///んっ・・・ふふっ♡」
くすぐったくて首をすくめると、先輩の腕に軽く抑えられる。
「ほらーそれは反則だろー??」
「あ、やめっ・・・あははっ!」
「ほらほら当てないと~♪」
子どものように無邪気な煽り方をする先輩に、どこか愛しさを抱きながらも、柔い感覚に集中すればするほどムズムズとしたくすぐったさに、変な声が出てしまう。
のどぼとけに 耳の裏・・・主に顔の周辺が攻められていく。
「んぁっ♡あっっっ///」
何だろう・・・何なんだろう・・・これは一体・・・あぁ・・・くすぐったくて・・・ヤバい・・・!!
ブー・・・ブー・・・
スマホのバイブ音が鳴った。
「えー?もう終了かよー!もっと見たかったのに!」
「何がですかっ・・・もう・・・///」
「さて、じゃあお答えをどうぞ!和人くん!」
いきなり・・・
「え、んっと・・・何だかサラサラした感じで、時々紙が擦れるような音がして・・・こそばゆいっていう言い方のほうがいいかもしれない・・・ティッシュペーパーですか?」
こんなゲームに、なぜ真面目に当てに行ってるんだ自分は・・・。
「答え合わせする?」
「はい。」
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