Sound 3-1

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 クラスメイトの決議により、今年の六組は見事「お化け屋敷」をクラス企画として行うことになった。 時期としては完全にずれてはいるけれど、一番大事なことはいかに怖がらせることが出来るかである。 そのため、クラス企画のリーダーにはアオイが任命されたのだ。  さて、これによりアオイの腕前を披露させるステージが用意されたわけだが、彼女は早速行動を開始していた。 「天音、ちょっと良い?」  ホームルーム後、私が最初に声を掛けられた。  どうしたのと訊く私にアオイはにやりと口角を上げた。 どこか悪戯っぽく、それでいて展望に光が差すのを確信しているような感じであり、私は目をぱちくりさせる。 「一つ、相談があるの」 「ん、なに?」 「お化け屋敷で怖さを出すには、それなりの演出が必要って言ったよね。 では、ここで問題」唐突にクイズが始まった。 「人の恐怖心を煽るには、具体的にどう工夫すれば良いと思う?」 「んー……視覚と聴覚?」 「正解!」アオイがサムズアップする。 「天音の言う通り、視覚と聴覚に刺激が加わると怖さが増倍するの。 視覚はあたしの手腕を活かすとして、じゃあ残ったのは聴覚。 聴覚ってことは、何かしらが必要なんだ」  ははあ。 アオイが何を言いたいのか、なんとなく分かった気がする。
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