こころ

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教授「心は複雑だ。説明が難しい」 僕「えー?でも、公式に入ってるってことは、意味があるんですよね?」 教授「ひとつ言えることがあるとすれば、思いが強ければ強いほど距離が『近く』なるということだ」 僕「どういうことですか?」 教授「これは具体的に例を挙げるとわかりやすいかもしれないな。つまり、モチベーションだ」 僕「あ!あー…なんとなくわかった気がします」 教授「モチベーションが高ければ、『遠く』には感じない。近づこうとするからだ」 僕「好きなアイドルのために『遠く』に遠征に行っても、そこまで『遠いい』とは感じない。みたいな?」 教授「ほう。君はアイドルが好きだったのか」 僕「僕は好きじゃないです!」 教授「それはいいとしてだ。君の言った通り心の値が大きければ大きいほど、『遠く』ても『遠いい』とは感じないということだ」 僕「あれ?でも、価値が無いとモチベーションってあがらないんじゃないですか?」 教授「ほう。いいところに目を付けたな。だが、その答えは単純だ。それは基本的に『価値÷心=1』だからだよ」 僕「え?…え?」 教授「私は、すべてのものは平等に存在していると考えている。だがそれらすべてに興味を払うことは不可能だ。よって、個人個人に非常にニュートラルな感覚が出来上がる。つまりなんでもないものに対してこその『遠いい』という感覚こそが正しく表現される『遠さ』なんだ」 僕「えっと、『価値÷心=1』ってことは、『『遠いい』(距離+|手段|)×1』ってことだから、これが一番正しい『遠さ』ってことですか?」 教授「その通りだ!それこそが私が言いたかったことだ。だからこそ、価値ばかりが高いと遠く感じるし、心ばかりが大きすぎると飽きてしまう」 僕「心が大きすぎると、近すぎて飽きるって感じですか…なるほど」 教授「『遠いい』からこそ良いこともあるということだ。価値と心は密接な関係にあり、そして心は非常に難しいということだな」 僕「賭ける勝ちワル心にこんな深い意味があったなんて全然気づきませんでした…」 教授「話の腰をカチ割っているところ悪いが、まとめに入るぞ」 僕「ごめんなさい」 教授「『遠いい』とは距離とその手段によって増減する。そしてその『遠く』の価値によって『遠さ』が増加する。しかし、強い心を持つことで、その距離を大きく縮めることが出来る。  すなわち、『遠いい』≒(距離+|手段|)×価値÷心だ」 僕「わかりました!僕、教授の言っていたことを踏まえて、もう一度小説を書いてみます!」 教授「ふふ…そうか。また私が見てもいいかな??」 僕「うーん…そうですね…はい!見てください!」 教授「そうか。それじゃあ面白い作品になることを期待しているよ…おっと。もうこんな時間か。休憩は終わりだ。君も『遠いい』目標があるかもしれないが頑張ると良い。応援しているよ」 僕「はい!」
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