24人が本棚に入れています
本棚に追加
今まで何度もいつわりの恋愛をしてきたから、いつわりきれないこれが本物だと断言できる。
俺の『サービス』に全然反応してくれなくて、俺の『本心』にやっと気持ちを動かしてくれた彼女。
作り上げて後悔していない今の俺や、俺の生きかたを肯定してくれて。
初めて出会った四時間を、なんの抵抗もなく過ごさせてくれて。
まっすぐでおおらかな彼女と、また一緒に過ごしたい。
「俺のほうから葉月ちゃんの時間に予約を入れるのは、可能ですか」
フェアじゃないとせめられてもいい、立場を無視して問う。
彼女はほのかに嬉しそうに、目を細めた。
「可能です」
了
最初のコメントを投稿しよう!