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序章
――いいよ。今日はよく晴れているから、遊びに行っておいで。
お客様がいらっしゃっていますけれど。
――きっと長くなるからね。お前が待っていなくてもいいんだ。
長いお話ですか?
――そうだ、長い、長いお話だよ。お前が一人前の男になって、子供ができて、その子供にまた子供ができて、その子供が年寄りになっても、まだまだ続くお話だ。
神父様の方が先におじいさんになっちゃいますよ。
――そうだね。それでも私は話をしていると思うよ。
つまらなくないのですか。
――つまらなくなんてないさ。なにせこれは大切なお話だ。
神父様のお話とおんなじくらい?
――そうだよ。何と言ってもお祈りのお話だから……。ああ、客人をこれ以上待たせるわけにはいかない。今日ばかりはどこまでも行っていいよ。さあ、行っておいで、レイモンド。遠くへ、遠くへ……。
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