衝動

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衝動

……そこは雪と氷に覆われた、ただただ冷たく真っ白な世界。 ジュリアンは降りしきる雪の中を進んでいく。 目を開けるだけでも大変な猛吹雪だというのに、ジュリアンは不思議と寒さは感じなかった。 しばらく歩くと目の前に大きな透明の城が現れた。 見上げれば、 尖った塔の窓から誰かがジュリアンに向かって手を振っているのが目に映った。 女性のように見えるが、それが誰なのか、ジュリアンには皆目見当も付かない。 しかし、その人物にジュリアンはなぜかしら懐かしい気持ちを感じていた。
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