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次の日のお昼に、私は幸恵に電話をかけ直した。けれど――
「嘘でしょ?」
発信ボタンを押して聞こえてきたのは、その番号がもう使われていないことを知らせるアナウンスだった。そんなはずは無い。冷房がきいた室内で私はカタカタと震えた。ではあれは、昨日の電話は何だったというのだ。
そして今日、私はキーボードを叩いている。いざ書き始めると結構な時間がかかってしまった。インターネットに公開してみたら、何か反応があるだろうか。どちらにしてもそろそろ寝ないと明日に差し支える。
……
いま物音がした? 玄関からだ。何か、コン……とノックをするような、微かな……。
ピーンポーン……
インターホンが鳴った。パソコンに表示された時刻は深夜零時を回っている。訪ねてくるような知り合いに心当たりはない。
ピーン……ポーン……
もう一度、鳴った。インターホンの液晶画面がパッと光を放ち、ドアの向こう側を映しだしている。
「……」
カメラの向こう側で、誰かが何か話している。
足音ができるだけしないよう、すり足でインターホンに近づく。
そこには、何も映っていなかった。
薄ぼんやりと光る輪郭のない何か、以外は。
「あ そ び た い」
それは確かに、幸恵のkえdあああああああああああああああああああああああああああ
あ そ ぼ__
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