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毎日書いたり書かなかったり、考えていた構想を白紙に戻したり…。
そんな作業を延々とループしていると、いっそ終わりにしてしまおうかという気持ちになるのだ。
悠太には書くこと以外、楽しみがなかった。
それを辞めようとすることは、彼にとっては“死”同然なのかもしれない。
悠太はいつも通り、スマホで『シャウトボイス』のチャットルームを開いた。
普段と違うルームに興味を惹かれ、誘われるように『カノープス』の部屋へと入室した。
4つの候補名が出た瞬間、これらが冬の星であることは知識のある彼にはすぐに解った。
今までがハンドルネームを選ぶ形式ではないことは悟ったが、そんなことは大した問題ではなく、彼は一番上の『ベテルギウス』を選択した。
ベテルギウスはオリオン座のアルファ星で一等星、赤く輝いているのが特徴の星である。
『カノープス』からあと3人揃うまで待つように告げられると、悠太はかけていたメガネを外し、目薬を指した。
残り3人。
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