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「僕に何か用?」
用……っていうか……。
「瀬戸くんのことが知りたいなって。あ、恋愛的な意味じゃなくてね、人として」
ばっさりシャッターを下ろされてしまうとショックなので、その線引きは予め伝えておくことにした。
「……それはどうして?」
「どうしてって言われても……だめ?」
「いや。根に持たれてるのかと思って。昼間のアレ」
驚いて右隣の瀬戸くんの顔を見上げる。あ、きっと紘人より背が高い……。なんて、比べてしまった。
「根に持つなんて! ありがとうって思ってる」
「は? ドMなの?」
陰では氷の君主と呼ばれてる瀬戸くんの、そんなセリフに、思わず笑ってしまった。
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