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「まあ本当は……。父さんが、僕に気を遣ったんだと思う。それがなんか、な」
複雑そうな表情を浮かべた。
「もったいないね。じゃあここは私の部屋にしちゃおうかなぁ」
大きく伸びをして、瀬戸くんの方へ振り向いた。制服のスカートがふわっと靡いた。
「うん、そのつもり」
「……ん?」
いえいえ、私はもちろんふざけて言ったんだよ?
「ここを君のスタジオにする」
「……え?」
瀬戸くんは何でもなさそうに言いながら、糊付き壁紙の説明書きを読み始めた。
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