転生を思い出したとき

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転生を思い出したとき

 彼らが前世の記憶を取り戻したのは、明治150年になった年だった。  あるものは不意に思い出して混乱し、あるものはそれまで感じていた違和感の正体が何だったのかやっと()に落ち、様々な受け止め方ながら、自分が生まれ変わりであることを認識した。  それから少しした後、周りに生まれ変わりがいるのではと気になり、探し始めた。  紆余曲折(うよきょくせつ)を経て、それぞれが出会い、連絡を取り、今回、久しぶりに集まろうということになったのである。  集まる場所は青木周蔵の青木家那須別邸が移築されている『道の駅 明治の森・黒磯』である。
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