月のほたる

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腰かけられそうな三日月から一雫 垂れたその一滴がとても眩くて とつん、とつんと歩く僕は 思わず掬ってしまった 掌で控えめに眩い雫は やわらかくて それでいて凛として そして、暖かくて せっかく僕のところに来てくれたのだから せっかく僕をみつけてくれたのだから だから、名前をつけたくなったんだ 僕を照らしてくれた光る雫 そうだなあ これからは 月のほたると呼ぶことにしよう
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