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しばらくして祥太は、バスケ部に入部したと言ってきた。
「よし!頑張れ!」
頭を撫でると、顔を赤くして下を向き、また私に言った。
「紗奈、ありがと。頑張るよ…。」
「嫌になったら辞めていいんだよ?やる前から辞めるより、やってから辞める方が、納得出来るからね?」
祥太はちょっと変な顔をした。
「…頑張れって言ったのに、辞めていいの?」
「いいんだよ!やってから辞めるならね!無理矢理続けても、時間の無駄じゃない?また違う事探せばいいじゃん!」
祥太はため息を吐きながら私に言った。
「前から思ってたけど、紗奈ってホント、適当だよね…。」
「良く言われる!まぁ、あんまりいいお手本じゃないよね…。身近な大人がこれじゃあ…。」
「…んー、でも、紗奈が居てくれて良かったよ、俺。」
そう言った祥太が可愛いかった。
「そんな素直に言われると、お姉さんキュンキュンするんだよね〜!可愛い弟!」
ハグしようとすると、避けられた。
「え?それは嫌なの?」
うん、と頷いて部屋に戻った。
「ツンデレ〜…。」
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